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なぜ栄養バランスが重要なのか?
犬にローフード(生食)を与える際、最も重要なのが「栄養バランス」です。肉だけでは必要なビタミンやミネラルが不足し、長期的には健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
手作りローフードの魅力は、新鮮な素材を使ってカスタマイズできる点ですが、同時に「バランスを崩しやすい」というリスクもあります。そこで、栄養をしっかり保つためのポイントを紹介します。
基本のローフード構成比率
手作りローフードは以下のような比率が理想とされています(あくまで目安です)。
構成要素 | 割合の目安 | 主な栄養素 |
---|---|---|
筋肉(赤身肉・鶏肉など) | 70〜80% | タンパク質、鉄、亜鉛 |
内臓(レバー、心臓など) | 10% | ビタミンA、B群、ミネラル |
可食生骨(鶏の骨など) | 10% | カルシウム、リン |
野菜・果物 | 5〜10% | ビタミン、食物繊維 |
栄養バランスを保つ食材の選び方
良質な筋肉部分
赤身の肉(牛・馬・鹿など)や鶏むね肉などが適しています。脂肪分が少なく、消化も良いため、ローフード初心者にも扱いやすいです。
内臓をバランス良く取り入れる
- レバー:ビタミンAが豊富。ただし過剰摂取に注意
- 心臓:タウリンが豊富で、心臓の健康維持に役立つ
- 腎臓:ミネラルバランスの補完に有効
安全な骨を活用する
骨はカルシウムの供給源として必須です。加熱骨は裂けやすく危険なので、生で与えられる柔らかい骨を使いましょう。
- 鶏の手羽先
- 鶏の首
- ウズラの骨
消化しやすい野菜と果物を選ぶ
野菜や果物はすりおろしたり蒸したりしてから与えると、消化吸収率が上がります。
- OK食材:かぼちゃ、にんじん、りんご、ブロッコリー
- NG食材:玉ねぎ、にんにく、ぶどう、アボカド
サプリメントで補う栄養素
完全に手作りで栄養を完璧にするのは難しいため、以下のようなサプリメントを活用するのもおすすめです。
- カルシウム粉末(骨を与えない場合)
- オメガ3オイル(魚油・亜麻仁油)
- プロバイオティクス(腸内環境の改善)
- マルチビタミンサプリ(不足を補うため)
手作りローフードの例レシピ
以下は1食分(中型犬用)の目安となる手作りローフードレシピです。
食材 | 量の目安 |
---|---|
鹿肉 | 100g |
牛レバー | 10g |
鶏の骨(手羽先など) | 15g |
かぼちゃ(加熱) | 20g |
りんご(すりおろし) | 10g |
オメガ3オイル | 小さじ1 |
注意すべきポイント
-
- 毎回の食事で完璧な栄養バランスを目指すのではなく、数日〜1週間のスパンで調整する
- 食材の衛生管理を徹底する(特に内臓と骨)
- アレルギーや体調の変化がないか観察する
- 不安があれば獣医師やペット栄養士に相談する
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