犬用ローフードとは?
ローフード(Raw Food)とは、加熱処理をせずに生の状態で与える犬の食事方法です。主に生肉、内臓、骨、野菜、果物などを組み合わせて作られ、犬本来の食性に近い食事として注目されています。
自然な食材を使用することで、消化吸収が良く、アレルギーや皮膚トラブルの改善が見込めるとされています。
ローフードを始める前に知っておくべきこと
生肉に対する理解と安全性
生肉は新鮮で衛生的に管理されていれば、犬にとって危険なものではありません。ただし、サルモネラ菌や大腸菌などのリスクがあるため、品質管理や取り扱いには注意が必要です。
栄養バランスの重要性
ローフードはただ生肉を与えればよいというわけではありません。犬に必要な栄養素(タンパク質、脂質、カルシウム、リン、ビタミンなど)をバランスよく与えることが大切です。
失敗しないローフード導入のステップ
ステップ1:少しずつ切り替える
急に生食に切り替えると消化不良を起こす可能性があるため、以下のように少しずつ割合を増やしていきましょう。
日数 | ローフードの割合 | ドッグフードの割合 |
---|---|---|
1〜3日目 | 25% | 75% |
4〜6日目 | 50% | 50% |
7〜9日目 | 75% | 25% |
10日目〜 | 100% | 0% |
ステップ2:使用する肉を選ぶ
最初は以下のような低脂肪で扱いやすい肉から始めるのがおすすめです。
- 鶏むね肉
- 鹿肉
- 牛赤身肉
- 馬肉(低アレルゲン)
内臓(レバー・心臓)や骨も徐々に取り入れますが、割合には注意が必要です。
ステップ3:野菜や果物を加える
野菜や果物は栄養を補うために必要ですが、犬が消化しやすいよう細かく刻んだりすりおろしたりするのがポイントです。
- 与えて良い:にんじん、ブロッコリー、りんご、かぼちゃ
- 避けるべき:玉ねぎ、ぶどう、アボカド
ローフードにすると期待できるメリット
ローフードには以下のような健康効果が報告されています。
- 皮膚・被毛がきれいになる
- 便の臭い・量が減る
- 食いつきが良くなる
- アレルギー症状の軽減
- エネルギー・活力の向上
よくある失敗とその対策
加熱してしまう
生食の栄養価を最大限に活かすためには、加熱はNG。細菌が気になる場合は「表面だけを軽く焼く」程度にしましょう。
栄養が偏る
肉だけを与えるとカルシウム不足になりがちです。内臓や骨、野菜を適切に配合しましょう。割合の目安は以下です:
食材 | 割合の目安 |
---|---|
肉(筋肉部分) | 70〜80% |
内臓(レバー含む) | 10% |
骨 | 10% |
野菜・果物 | 5〜10% |
まとめ
犬のローフードは正しく実践すれば健康的で自然な食事法ですが、始め方を間違えるとリスクもあります。まずは少量から、安全性と栄養バランスに配慮しながら進めましょう。最初は獣医師や専門家に相談するのも安心です。
愛犬の体調や反応を見ながら、無理のないペースでローフード生活をスタートしてみてください。