犬の鉄分補給に最適な食材|貧血予防の生食設計

はじめに

犬も人間と同様に鉄分が不足すると貧血を起こすことがあります。特に手作りの生食(BARF)を実践している飼い主にとって、栄養バランスの確保は大切です。本記事では、犬の鉄分不足がもたらすリスクと、鉄分を効果的に補える生食食材、組み合わせ方について解説します。

犬の鉄分不足による主な症状

  • 元気がない、疲れやすい
  • 食欲不振
  • 歯茎や舌の色が薄くなる(白っぽい)
  • 運動を嫌がる、息切れしやすい
  • 脱毛や皮膚のトラブル

こうした症状が見られた場合、獣医師による診断を受けた上で、食事の見直しが必要です。

犬に必要な鉄分とは?

鉄分には2種類ある

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。

  • ヘム鉄: 動物性食品に多く含まれ、吸収率が高い(約20〜30%)
  • 非ヘム鉄: 植物性食品に含まれ、吸収率が低め(約2〜5%)

犬の食事では、主にヘム鉄を意識して摂取することが重要です。

犬の鉄分補給に最適な生食食材

食材名 鉄分含有量(100gあたり) 補足ポイント
鶏レバー 9.0mg 高タンパク・高鉄分。週1〜2回の使用が◎
牛レバー 4.0mg ヘム鉄が豊富で吸収率が高い
馬肉 4.3mg 低脂肪・高鉄分で消化にやさしい
カツオ 1.9mg DHA・EPAも豊富。生食用冷凍を利用
ほうれん草(加熱して使用) 2.0mg 非ヘム鉄。ビタミンCと組み合わせると吸収率アップ

鉄分吸収を助ける栄養素との組み合わせ

ビタミンCで吸収率アップ

非ヘム鉄の吸収を促すには、ビタミンCを同時に摂ることが有効です。以下の食材を一緒に取り入れるのがおすすめです。

  • ブロッコリー(みじん切り)
  • パプリカ(赤・黄)
  • いちごやりんご(少量)

カルシウムの過剰摂取に注意

カルシウムは鉄分の吸収を阻害する場合があります。鉄分補給を意識する日は、チーズやヨーグルトなどの乳製品は控えめにしましょう。

貧血予防におすすめの生食レシピ例

鉄分たっぷりミックスボウル

  • 鶏レバー(生または軽く湯通し)…30g
  • 馬肉…50g
  • ほうれん草(加熱・みじん切り)…10g
  • 赤パプリカ(みじん切り)…5g
  • すりおろしりんご…少々(風味付け)

全てをよく混ぜて、常温にしてから与えましょう。

与える際の注意点

  • レバーの与えすぎはビタミンA過剰になるため、週1〜2回が目安
  • 生食に初めて挑戦する場合は、少量から始めて様子を見る
  • 継続的な貧血症状がある場合は獣医師の診断を受ける

まとめ

犬の健康を保つうえで、鉄分は欠かせない栄養素のひとつです。特に生食を実践している場合、意識して鉄分を補うことで、貧血や体調不良の予防につながります。新鮮でバランスの取れた食材を上手に取り入れて、健康的な毎日をサポートしましょう。